2024年12月13日(金)
ああ、また一日が終わった。日付が変わる前に、せめて今日の出来事を書き留めておこう。気が向いたら、こんな自分の日記を誰かが読む日が来るのだろうか。想像もつかないけれど、もしそんな日が来るのなら、今のこの絶望的な状況を、ありのまま伝えたい。
今日の仕事は、いつものように殺人的な忙しさだった。8時には既に会社に到着し、メールチェック、進捗確認と、怒涛の朝のルーティン。プロジェクトの締め切りが迫っていることもあって、上司のAさんは終始ピリピリしている。顔色も悪く、まるで自分が怒りの化身になったかのような雰囲気を醸し出している。
午前中は、バグ修正に追われた。昨日の徹夜で作ったコードに、予想外のエラーが発生。原因究明に何時間も費やし、やっとのことで修正を終えた時には、お昼休憩の時間も過ぎていた。コンビニで買ったおにぎり2個とカップラーメンをデスクで急いで食べ終え、すぐに次の作業に取りかかった。
昼食後も、Aさんの機嫌は一向に良くならない。些細なミスにも容赦なく詰め寄り、人格を否定するかのような言葉を浴びせかける。今日は特にひどかった。私の服のセンスについて、「その地味な服じゃ男にモテないよ」と嘲笑された。彼の言葉は、仕事に関する指導ではなく、私の人格そのものを侮辱しているように感じられる。
もう、彼の言葉に傷つかない日はいつ来るのだろうか。こんな言葉に耐えなければならないのだろうか。毎日、同じような罵声を浴びせられ、自分の価値を否定され続ける。正直、生きている実感よりも、ただただ機械のように働いている感覚の方が強い。
午後には、クライアントからの急な修正依頼が入った。当然、残業確定だ。既に疲労困憊なのに、さらに時間との闘い。集中力が途切れそうになるたびに、コーヒーを飲んでなんとか気力を維持しようと努力した。しかし、眠気は限界を超えていて、何度もキーボードに突っ伏しそうになった。
23時を過ぎた頃、やっと全ての作業を終えることができた。しかし、心は空っぽだ。達成感など全くない。ただ、疲れ切った体と、傷ついた心を抱えて、会社を後にしただけだ。
電車の中で、ふと自分の姿を見た。やつれた顔、乱れた髪、ボロボロの服…。鏡に映る自分の姿は、まるで幽霊のようだ。こんな私を見て、誰かが心配してくれるのだろうか。いや、心配してくれる人はいないだろう。
家に帰り、冷蔵庫を開けても、食べる気力などない。今日はコンビニ弁当も買わず、そのままベッドに倒れ込んだ。部屋は散らかり放題だ。ゴミが散乱し、洗濯物も山積みになっている。掃除をする気力など、全くない。
ただただ、布団に潜り込んで、眠りにつきたいだけだ。週末は、一日中布団にくるまって過ごすだろう。現実逃避だ。現実から目を背け、何も考えずに眠っていたい。
でも、このままではいけないと、薄々感じている。この状況を永遠に続けるわけにはいかない。このまま働き続けたら、私は心身を壊してしまうだろう。
でも、どうすればいいのかわからない。転職? そんな勇気もない。地方の3流大学卒のSEに、他に仕事が見つかる保証などない。今の会社を辞めたら、私は路頭に迷うだろう。
このまま、このブラック企業に勤め続けるしかないのか。それとも、何かを変える勇気を出せるのか。自分自身に問いかけても、答えは見つからない。
このままじゃダメだとわかっているのに、行動できない自分が情けない。週末は、ゆっくり休んで、転職活動について考えよう。でも、休みたい気持ちの方が圧倒的に強い。
このままじゃダメだ…。そう思いつつ、今日もまた、何もせずに眠りに落ちていく。この絶望感、この無力感、一体いつになったら抜け出せるのだろう。
明日は、また同じことの繰り返しなのかと思うと、暗澹たる気持ちになる。でも、今日よりは、少しでも良い一日になることを祈るしかない。せめて、コンビニのおにぎりじゃなくて、少しは栄養のあるものを食べよう。小さな目標だけど、小さな希望だ。
明日も、会社に行くのが怖い。でも、行かなければならない。それが、今の私の現実だ。この現実を、どうにか変えなければならない。明日こそ、小さな一歩を踏み出そう。
…いや、本当にそうだろうか。明日も、きっと同じように、朝8時に会社に行き、夜23時に帰るんだろうな。この日記を読んだ未来の私が、この状況をどう思っているのか、今から想像するのも恐ろしい。
もう、何も考えたくない。眠りにつく前に、明日、必ず何かを変えるんだと、自分に言い聞かせる。それが、今の私にとってできる唯一の抵抗だ。
おやすみ。そして、お願いだから、明日はもう少し、マシな一日になりますように。